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【令和時代の働き方を進めるために必要なこと】 ~岡 亜希菜~

2020年02月01日

令和2年になり、今年はオリンピックも開催されます。

オリンピック開催期間中、関東地方では普段通りに通勤することが困難になるでしょう。

各企業がフレックス勤務や時差出勤、リモートを使った在宅勤務など、様々な方法を使って社員皆さんが働けるよう動いています。

今までは、事務所にいなければ(上司の目の届く場所に部下がいなければ)仕事をしているとみなされない、という風土がありました。

 

しかし、現実として通勤が困難になったことをきっかけに、目の届く場所にいなくとも成果を上げることは可能」だということに気づく上司の皆さんも多いと思われます。

そこで今回は、これからの時代の働き方を導入するにあたり、起こる得る課題とその解決法をここでお話ししたいと思います。

 

なんといっても大きな課題は、組織風土です。制度を整えることは他企業の事例などを参考にすれば可能です。

しかし、課題はその制度を「使う人・風土」なのです。

 

例えば、このようなことが起きます。

Aさんは郊外に住んでいるため、オリンピック期間中在宅勤務制度を利用しています。Bさんは会社から徒歩10分の場所に住んでいるため、オリンピック期間中でも会社へ行きます。

Aさんは、メールや電話などで社内の人間とコミュニケーションを取っていますが、正直に言って社内の情報があまり入ってきません。結果、確認ができずミスを起こしました。ミスを解決するためには、会社にいる人に頼まなければなりません。

Bさんは、しぶしぶ残業をし、ミス対応をしました。2人の心の中はどうでしょうか。

 


Aさん

「在宅勤務者にももっと情報を流してほしい。聞かないと答えてくれないなんて…。在宅勤務は、甘えていると思われているのかな」

 

Bさん

「やっぱり、会社にいないからこんなことが起きる。優遇されているAさんは、もっと自分から情報を取るべきだ」


 

今まで、社内にて意識せずにコミュニケーションを取っていたため、情報も自然と入り、目の前にいるから協力することができていたのです。

 

新しい働き方を導入する際、コミュニケーションの取り方について、より一層意識を高める必要があります。

目に視えなかったコミュニケーションを、目に視えるようにしましょう。日本には、気遣いの文化が根付いており、「言わなくても分かるよね」という前提の元それぞれが関わってきました。これからの時代、働く場所が異なる事、多様な人材がいる事などで、気遣いの文化だけで関わっていくことは難しくなっていきます。

そこで、「コミュニケーションの可視化」です。

 

まずは、報告において、いつ報告をすべきなのか期日を決めること。何のための報告なのかを上司部下間で認識を統一させておくこと。

 

次に連絡では、今、チームに必要な情報は何なのかを明確にしておくこと。情報共有は、どのタイミングですべきなのか、今のチームに合っている連絡の手段、情報共有の手段とはどのようなものなのか、などをチームメンバーと共に考えて決めることをお勧めします。

 

最後、相談はより一層気を配ってください。直接的な関わりが減ることで、顔を見ることも減ります。結果、表情から気持ちをくみ取ることもできないのです。上司は、あえて相談があってもなくても、気軽に何でも話せるよう隔週で部下一人当たり10分ずつ相談時間を確保することをお勧めします。

 

そうすることで、異なる場所にいても気軽に相談できる関係性を構築し、チーム内にて問題を解決できるようになります。

 

令和の時代は、この積極的なコミュニケーションが主流になってくることでしょう。

 

価値観が多様化し、様々な方がいる中では、今までのコミュニケーション方法に甘んじていてはなりません。

 

人は本来、伝えないと分かり合えません。ぜひ、皆さんで積極的に関わって令和の時代の新しいコミュニケーションを手に入れましょう。

 

意外と今までのコミュニケーションより楽になるかもしれませんよ。